医療従事者不足の原因と対策

大阪の医療従事者不足の原因、その対策を探っていきます。

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深刻化する医師不足の対策は?

深刻化する医師不足の対策は?

医師不足は深刻化を増しており、過疎地や僻地に限らず、地方の病院でも診察科を減らしたり、診察時間を短縮したりと苦しい対応をしているところもあります。比較的医師の多い都市部でも産婦人科や小児科などの特定の診察科の医師が不足するというような現象も起きています。なぜこのような事態になったのでしょう、そして今後のためにどのような対策が必要なのでしょうか?

医師不足を招いた背景

医師になるには、医師の国家試験に合格する必要があります。国家試験を受けるためには、大学の医学部で知識と技術を学んでいく必要があります。そして、その大学の設置や定員を決めるのは国の仕事です。
1970年代に、各県に一つの医科大学を設置するという国の構想があって、それが実行に移されました。同時に私立の医科大や医学部の新設されていきました。その流れは1980年代に入って変わっていきます。当時の厚生省がこのペースで医学生が増えていくと、将来医師が増えすぎて、医療費が嵩むと考え、1984年以降、医学部の定員を7%減少させました。この結果、医学生の数が抑制されて、医師の増員も緩やかになってきました。

医師不足の表面化

2000年代に入ると医師の都市部集中が顕著となり、地方を中心に医師不足が表面化してきました。そのうえ、新人医師の臨床研修制度が変更になった2004年以降さらにその傾向は進んでいきました。その臨床研修制度の変更とは、今までは出身大学の付属病院で研修を受けていた新人医師が、研修先が自由に選べるようになったという変更です。この結果、研修医の研修先は都市部の病院に集中し、研修終了後も出身大学の地元に帰ることなく、地方の医師不足に拍車を掛けることになりました。さらに大学付属病院も研修医がいなくなって、あるいは研修後に戻ってこなくなって、医師が不足してきたので、地方の病院に派遣していた大学病院の医師を大学に呼び戻すようになり、ますます地方の病院から医師が減っていきました。

医師不足への対策

こうした深刻な医師不足を解消するために様々な対策が講じられ始めています。まず、国は医学部定員削減の方針を見直し、大学の医学部の入学定員を増やすことにしました。また、地元の高校生のための推薦枠を設ける地方大学が増えてきました。医師になったのち一定期間地元で勤務することが条件です。
同様の趣旨で、地元の病院に勤務することを条件とした奨学金制度もあります。いずれも地方の医師不足の対策です。また、家庭と医師の仕事の両立が難しくて現場を離れてしまう女性医師対策のために、勤務形態を見直したり、女性医師が働きやすい環境を整備する動きも出ています。
以上に限らず、様々な対策が進行中です。いずれにしても高齢化社会が進む現状、医師不足の解消は急務です。

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