現場と組織の医療従事者で対策を練る医療事故

大阪の医療従事者不足の原因、その対策を探っていきます。

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医療事故を防止するために

医療事故を防止するために

医療現場に携わる人たちは患者の生命を預かることから、常に重い責任と緊張感にさらされています。医療現場でのちょっとした間違いが大きな事故に繋がることがあるからです。ですから医師を始め看護師、スタッフ等の医療従事者は、常に間違いを犯さないように、医療事故を起こさないように最大限の注意を払って職務に専念しています。しかし、それでも、医療事故が起きてしまうのを避けられないのも事実です。では医療事故を防止するためにはどのような対策が必要なのでしょうか?

医療事故の見方を変える

不幸にして医療事故が起こってしまったときに、その原因調査の際に、その事故を起こした個人のミスやルールに反した行為にスポットが当てられがちです。そして、その個人を現場から外すことによって今後の医療事故の対策をしたと考えるという大きな間違いを犯しがちです。実際に事故を起こしたのは個人かもしれませんが、その個人が故意に事故を起こしたものでない限り、原因はその組織にあるという見方で調査をしなければいけません。個人がミスやルール違反をする条件がその組織の中にあって、通常は個人レベルの注意で避けていたことが、緊急時で少し浮き足立った瞬間に注意が欠けたり、あるいはルーティン化した業務の慣れからつい注意が散漫になった瞬間に事故に繋がっていたかもしれないからです。

見方を変えて対策をする

その事故を引き起こす組織の条件を明確に探りださずにそのまま放置しておけば、また別の誰かが同じ事故を起こしかねません。他の人も事故を起こした人と同じ条件下にいるとすれば、たまたまその人は事故を起こしていないだけと考えるべきなのです。事故の起こった経緯を組織としてのルールやプロセスと照らしあわせながら検証をしていくべきです。
組織として、その経営方針や人員の配置の仕方、業務のルールの設定の仕方等が適切なのか、個人のミスを誘発するプロセスがないのかをチェックする必要があります。そして、事故を誘発する組織の条件を見つけ出したら、改善と同時に防止策も整える必要があります。

医療事故をチームで防ぐ

組織として個人がミスを犯しやすいプロセスを見つけ出したら、そのプロセスを改善しなければいけません。そして重要なのは、改善したあと、チェック体制を用意して、しっかり機能させることです。人間はどんなに細心の注意を払っていても、ミスをすることは避けられません。それを肯定した上で、プロセスごとに実行する人間と確認する人間を組織として用意する必要があります。医療現場の事故はチーム一丸となって、正しいプロセスを整備した上で、チェック体制を敷いてチームで防いでいくことが重要なのです。

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