医療従事者不足の原因と実態とは?

大阪の医療従事者不足の原因、その対策を探っていきます。

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医師不足は本当に起こっているのか

医師不足は本当に起こっているのか

医師不足は1980年代以降、当時の厚生省が将来の医師過剰を懸念して、医学部の定員削減などを行ったことに端を発していると言われています。その後、地方の過疎地や僻地の医師不足が社会問題となりましたが、現在では、医師の偏在の問題が進み、医師の集中する都市部でも診療科によっては医師が不足しているという歪な状態になっています。東京と並んで医師の多い大阪でも例外ではなく、大阪府内でも医師が足りているところと不足しているところがあり、都市部では産婦人科と小児科の医師が不足している状況になっています。

深刻化する医師不足の対策は?

医師不足は深刻化しており、医師の絶対数の少ない地方病院では診察科を減らしたり、診察時間を短縮したりといった対応をしているところもあります。医師が集中する都市部でも、病院数や人口に対して相対的に医師は不足しており、特に産婦人科や小児科という特定の医師が不足しています。こういった医師不足はなぜ起こったのか、そして今後はどのように解消していくのか?国としてはまず、大学の医学部の定員を増やすところから対策をスタートしていますが、地域と協力しながら、今後も次々と対策を打っていく必要があります。

人気の無い診療科で医師不足が起こっている?

医師不足の問題は過疎地や僻地といった地域性の問題ではなく、都市部でも特定の診療科の医師不足といった形で現れています。新たに医師になる人は最近の医療現場の状況を知った上で、勤務時間が不規則でなく、患者の命に直接関わらず、治療について訴訟を起こされることが少ない診療科を選ぶ傾向にあります。その結果、産婦人科と小児科を専門とする医師が減少する事態となっています。少子化という現実もこの傾向に拍車をかけているため、早期の対策が必要です。

大阪では地域別で医師不足?

日本全国で医師不足と言われていますが、関西も例外ではありません。単位人口あたりの医師の人数は京都府が全国トップクラスで、関西の中では和歌山県と大阪府が京都府に続いています。とは言え、各府県それぞれ医師不足には変わりなく、各府県別の特徴があります。京都府では産婦人科と小児科の医師が不足しています。和歌山県では県全体の医師の半数が和歌山市に集中し、他の地域で医師不足となっています。大阪府では地域によって、医師が偏在しているために医師不足に地域差が出ています。

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