特定の診療科で起こっている医療従事者不足

大阪の医療従事者不足の原因、その対策を探っていきます。

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人気の無い診療科で医師不足が起こっている?

人気の無い診療科で医師不足が起こっている?

医師不足と言われて久しいですが、医師不足の問題は過疎地や僻地という地域の問題として片付けられるような問題ではありません。最近の傾向として、特定の診療科の医師の不足が問題になってきています。

診療科の選択で考慮されること

医学を学んだ人が医師国家試験に合格したのならば、どの診療科を専門とするかは自分の判断で決められます。ですから、自分の興味や得意分野を考慮して診療科を決めるのですが、最近は社会の状況や医師を取り巻く環境など、外的な要因も判断材料として総合的に診療科を選んでいく傾向にあるようです。そのときに以下のような消極的な理由が考慮されているのも事実です。
1.勤務時間が不規則ではない
2.治療に関して訴訟を起こされる心配が少ない
3.患者の命に直接関わらない
その結果、勤務が過酷であったり、治療が患者の生死に影響を与えるような診療科の人気が低くなっているようです。

人気のない産婦人科と小児科

上記の理由が反映しているのか、産婦人科と小児科の医師の不足が深刻です。
出産は、予定日があっても、あくまでも目安でその時間もコントロールはできません。ですから産婦人科医は、24時間365日いつでも呼び出されますから勤務時間は不規則です。そして本来は危険な出産も、高い医療技術が浸透している日本では母子ともに無事というのが常識となっていますから、万が一そこで事故が発生すると、どんな事情があっても医療過誤を疑われ、訴訟に巻き込まれる可能性が高いのです。
また、小児科も子供の発熱は昼夜を問いませんし、少しの不調でも子供を病院に連れて行く親が増えているので、小児科も常に混んでいます。治療に関する親からのクレームも多いと聞きます。そんな過酷な勤務状況のせいか、産婦人科と小児科を専門とする医師も減少しています。少子化という現実もこれらの医師の減少に拍車を掛けているかもしれません。

最近の人気の傾向は?

人気のない診療科がある一方、どのような診療科の人気が高いのでしょうか?1996年と2012年の医師数を比較したデータによりますと、大きく増えているのは美容外科で約3倍になっています。続いて、精神科が1.5倍、麻酔科も約1.5倍、リハビリテーション科が約1.4倍となっています。これらの診療科に共通しているのは、勤務時間が比較的短く、急患が少ないため規則的であること、また治療が生死に関わることが少ないため患者から訴えられることも少ないということです。こういった傾向が、医師不足と言われている現代日本にとって持つ意味は深刻で、将来に与える影響も心配です。

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医療従事者のためのメンタルヘルス
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うつ病や不安障害は近年、世界的に増加傾向にあります。その傾向は一般の人だけでなく、患者を治療する側の医療従事者にも当てはまります。メンタルヘルスに不調をもたらす原因はストレスですが、看護師不足による勤務状況の悪化がストレスの要因となっていますので、対策が必要です。医療従事者のためのメンタルヘルスの続きはこちら